愛用のMacがとうとう時代についていけなくなり、Winのノートに変更してみたんだけど・・・どうも勝手がわからない!
でも来週に邦楽ノートが迫ってるので、取り急ぎ、二日目(3/18)の曲目解説を掲載してみます。どういう内容かわからないと、聴きたいか聴きたくないかわからないよね。。。
ノートジャパンの邦楽ノートVol.3
「古代音楽にみるアジアと日本」③ 2012年3月18日(日)15:00開演
プログラム
1.青海波(せいがいは) 唐・天平古楽譜 訳譜:劉宏軍 天竺(古代インド)の婆羅門(カースト階級の最高位の僧)が、中国青海地方の湖にたどり着いたとき、波の下から聞こえてくる笛の音を聞き、その模様を表したといわれている。唐の時代に日本に渡り、雅楽のなかで、管弦・舞楽に用いられてきた。「源氏物語」で光源氏と頭中将が「青海波」を舞う場面があり、「それは恐ろしい程の美しさ」と描写されている。
2.雲中供養楽(うんちゅうくようがく) 作曲:劉宏軍
隋・唐、五代の時代、中国大陸から朝鮮半島、日本まで、伎楽天たちは様々な姿で石窟の壁画等に伝えられている。宇治平等院の鳳凰堂中堂には、本尊阿弥陀如来像を取り囲む壁面に52体の雲中供養菩薩が天空に飛遊群舞している。この菩薩たちは多くのインスピレーションをわれわれに与えてくれ、見るものを幸せな気分にしてくれる。この曲はその高揚した気持ちを、菩薩が抱えている楽器と同じ楽器を使用して荘厳で華麗な音づくりをした作品である。
3.伊州(いしゅう) 敦煌琵琶譜より 訳譜:劉宏軍
西域シルクロード沿いの村邑風景を題材にしたとされる郷愁を誘う佳曲。唐代玄宗朝(712~756年)の頃に宮中の名曲としてよく演奏されていた。伊州という地名は現在の中国新彊ウィグル自治区の哈密(ハミ)周辺のことで、音楽と舞を合わせて演じられることもある。
4.夢甘州(ゆめかんしゅう) 西涼地方の物語より、笙独奏 作曲:劉宏軍
河西回廊から西域へ通じる古代シルクロードの甘州、伊州、涼州、砂州は歴史の中で繁栄した地域の名称であるが、甘州は現在の甘肅省にあたる政治的にも重要な拠点の一つだった。古代の風景が蘇るような芸能のリズムや大道芸も残されていて、往時がしのばれる。
5.敦煌賦(とんこうふ) 唐・天平古楽譜、篳篥独奏 訳譜:劉宏軍
現在、甘肅省酒泉地区に位置する古代都市・敦煌はシルクロードの要衝で、今に残る遺跡群が往時の繁栄を偲ばせる。敦煌壁画にも描かれた復元された古代楽器を用いて、広大な大地での悠揚迫らぬ人々の暮らしぶりと遥かな地をめざす旅人の憧憬を叙情豊かに歌い上げた作品。
6.ペルシャ姫 天平楽譜より、箏独奏 作曲:劉宏軍
日本で聖徳太子が活躍していたころ、西アジアはペルシャ(ササン朝)が隆盛を極めていた。ペルシャの呼び名から我々の想像を喚起させるエキゾティシズム、華麗で哀愁に満ちた旋律のなかに王宮の姫君の姿が目に浮かぶような、劉宏軍の真骨頂ともいえる名曲。
7.雲に乗った天女 ―天界の麗玉― 石笛独奏 作曲:劉宏軍
古代西域の和田(ホータン)地方は良質の羊脂玉を産出、玉彫の数々の名品は雅士たちの手で造形され、麗玉として芸匠貴人、王室に献上されていた。これらの美しい工芸品は天から授かった玉「天界の麗玉」として、今も幻の名玉の名をほしいままに、人々の心を惹きつけている。刻彫石笛のために作曲された。
8.泛龍舟(はんりゅうしゅう) 隋・平安時代の管弦組曲より 編曲:劉宏軍
この楽曲は日本の「仁智要録」、「三五要録」、「博雅笛譜」および中国古文書「教坊記」等に記載されてあり、隋の煬帝(604~618年)が歌詞を書いたものが有名で、「隋書・音楽誌」には、作曲者は自明達であると述べられている。今回の楽曲は「仁智要録」をもとに訳譜・編曲した。
9.又慢曲子西江月(ゆうまんきょくしせいこうげつ) 敦煌琵琶譜より 訳譜:劉宏軍
現在は特定できない西江という大河の流れと、その水面に映える月照の美しさを讃えた、敦煌琵琶譜の中でも美しい旋律にあふれた屈指の名曲。
10.聖明楽(せいめいがく) 五弦琵琶譜より 訳譜:劉宏軍
宋の時代の「楽府詩集」に、“聖明楽=開元年間の太常楽工(宮廷の楽士)馬順児(作曲)”と記されているが、「隋書・楽誌」によると、“高昌献「聖明楽」”と記されている。西域の車師国の高昌(現在のトルファン)より当時の皇帝に捧げられた祝福の音楽であろうと想像できる。
11.仏国残照(ぶっこくざんしょう) 作曲:劉宏軍
古来多くの詩人たちは、古代敦煌の地を「仏国」と呼んだ。敦煌莫高窟には400を越える洞窟があり、たくさんの壁画や塑像が残されている。仏教世界の精神を体現したさまざまな事象、曼荼羅、説話、そして仏陀、金剛力士、観音菩薩、飛天など万物の精霊が揃っている。仏国を旅する者は誰でもその精神世界に浸り、遠望する夕景に感動する。その祈りの強い印象が作曲の基になっている。
12.八音の悟り 作曲:劉宏軍
中国の古代思想に「八音合鳴」という言葉がある。八音とは、自然界に存在する物質=金、石、木、土、糸、竹、匏(ひさご=瓢箪)、革、を指す。これらの物質が、それぞれ「金=金属製楽器」「糸=弦楽器」「匏=笙」などの楽器に置き換えられ、これらの共鳴が宇宙に秩序をもたらすものと考えられていた。この曲は八つの楽器の音色や音質の合鳴を基本意図として、古代人が考えた宇宙観を表したもの。
13.飛仙(ひせん) 作曲:劉宏軍
東アジアの民間伝承から生まれた仙人の説話を題材にした作品で、古代楽器オーケストラ「天平楽府(てんぴょうがふ)」の演奏会ではいつも最後に演奏する、いわばテーマ曲の趣きとなっている。古代楽器を中心に全楽器で奏される豊かで壮大なアンサンブルが、あたかも天界に遊ぶ仙女たちのさまを甘美な旋律で表現している。
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